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日志


4月17日

評価は化粧?

 
今日、評価に関係する本を読みました。
 
いろいろと参考になることが書かれていましたが、一番印象に残ったことは、「評価をたとえると化粧と同じである」といった言葉でした。
 
 
 
どちらかというと堅苦しいことが書かれている本にもかかわらず、
以外にもわかりやすいたとえでした。
 
 
 
 化粧をするとき、鏡を見る。
 鏡を見ながら口紅を塗ったり、眉毛を濃くしたりする。
 
 そして、化粧し終わった姿を鏡で見る。
 
 口紅がずれていないか。
 眉毛がうまく描かれているか・・・。
 
 
 
 
 私は化粧はしませんが、やはり朝、鏡でたしなみを整えます。
また、洗面所でも自分の姿を鏡でうつします。
 
 
 
 この鏡に自分をうつす行為が「評価」だと書かれています。
 
 
 
 評価については、もっともっと奥が深いものがありますが、
 
「評価は鏡にうつす化粧と同じ」と考えると、
 
以外と「評価」と言う言葉が、身近なものになりました・・・・。
 
 
 本来のあるべき姿を、より美しく見せるための手段。
 そして、自分に語りかけるための手段。
 
 
 「鏡」は普段、自分では見えないものが見える不思議なものですね。
 
 
 
 
3月19日

マップ

 
普及活動における「マップ」
「マップ」にすると、目で見てわかりやすい・・・・。
 
 
 
先日、効率的・効果的な普及活動ということを考える機会があり、「マップ」を活用した昔の普及活動を思い出しました。
 
 
 
一つは、ぶどうの生産団地のマップ。
生育状況、剪定状況、収穫時には糖度を園毎に記入し、講習会等で用いた。
個々の栽培者の方にわかってもらえただけでなく、毎年のファイリングで貴重なデーターが蓄積されていった・・・。
毎回、ぶどう園を巡回するときにはいつも持って歩いた。
 
 
 
 
もう一つは、ナシの黒斑病が大発生したとき、マップに記入した。また、稲の縞葉枯病やいろいろな障害が出たとき・・・。
発生圃場や発生程度毎に栽培者の方に耕種的な栽培方法を聞き、リンクさせた。
 
そして、原因が断定できると共に、栽培者の方も自分の改善策にしていった・・・。
会議ではマップをもとに説明したこともありました。
 
 
また、集落営農に取り組んでいるときには、「今後担い手がいなくなる圃場」を集落の推進委員さんとアンケートで調べ、赤で塗りつぶした・・・・。
そのマップを集落の全体集会で、推進委員さんが提示された。
すると、これまで集落営農組織づくりに反対されていたAさんが自分の水田が赤く塗られているのを見て、反対しなくなった・・・・。
 
 
ある集落では、みんなで歩いて、「点検マップ」を作成した・・・。
みんなで書き込むと、改善点が見えるだけでなく、みんなのまとまりが高まっていった。
そして、なくなっていた伝統的な「虫送り」という行事が復活した。
 
 
 
ある時は、発生状況や栽培状況の記録。
ある時は、原因究明の記録ノート。
そして、ある時は将来方向を見定めたり、意識を高める手段・・・。
 
 
最近は、GISの活用も盛んになり、すごくわかりやすく、ビュジュアルになっています。
意向調査の結果や栽培品種など・・・。
 
 
でも、その場、その場に応じた使い方の工夫が大切ですね。
 
 
昔からの方法ですが、大切な手法です。
 
 
 
 
 
3月16日

実証ほ

 
 
営農組織の収益性を高めるためには、新しい技術や作目、高品質化などいろいろな取り組みがあります。
 
 
何事もうまくいけば良いのですが、うまくいかないときが大変です・・・。
 
たとえば、Aという集落は関係機関の支援により、集落営農組織が発足しました。
そして、その集落のリーダーは、関係機関から聞いた技術を直ちに大規模な面積で取り組むことにしました。
 
無化学肥料、無農薬の安全な米作り・・・。
 
 
でも、実際にやってみるとヒエなどの雑草が多く、収益が思ったようにあがらない・・・・。
 
 
 
農業は自然相手の仕事だけに、計画どおりに進まないことが多くあります。
また、関係機関も常に現場で指導できるとは限りません。
 
 
そして、うまくいかなかったとき、特に営農組織のような大きな経営体になると、経営自身を左右することになります。
 
 
 
このとき、大切なのが実証ほだとと思います。
 
 
 
試験ほ、実証ほ、展示ほとその目的は少し変わりますが、やはり共通するところがあります。
 
データーをまとめることも大切ですが、実際に技術を見せる部分と、普及指導員自身が技術を高める部分、そして、管理される農業者の技術を高める部分・・・・。
特に、新たな技術や作目を営農組織で導入する場合は、指導的な農業者が技術をマスターされる場となることが大切ではないかと思います・・・。
 
そして、組織自らがその技術や作目の検討を行い、自らのこととして導入していく・・・。
 
 
 
そのステップは、小さいようですが後々、大きな影響を与えていきます。
 
 
 
それは、一歩間違えると組織内だけでなく、関係機関との間の信頼関係にも悪影響を与えることになります。
 
 
 
普及計画の中で計画されている実証ほが、本当に集落みんなの中で最初から最後まで現場で検討されるような場面が設定されているか・・・。
今、しっかりとチェックすることが大切だと思います。
 
 
実証ほを設置したものの、看板もなく、みんなで検討するのは12月の公民館の中・・・・。
それも、パワーポイントとデーターだけ・・・。
 
これではダメですよね。
 
せめて実証ほで現地研修会を開かないと・・・・。
(自分の苦い経験です・・・)
 
 
3月14日

三つの「ム」

 
今日は会議と送別会があった。
 
 
そのあと、ある方と駅まで歩きながらいろいろと教えていただきました。
 
 
 
その方は、仕事の傍ら、今も放送大学などで経済学を学ばれています。
 
また、本も週に5冊前後読まれているとか・・・。
 
 
 
 
とても私にはまねなどできない方です。
 
そして、お忙しい方ですが、私を喫茶店に誘い、いろいろなことを話されました。
 
 
 
 
特に印象に残ったのは、
 
なんでも、統計には必ず「撹乱項(かくらんこう)」というものが存在するとのことでした。
 
 
 
「だから、物事が全て思ったように進むとは限らないんです・・・」と言われました。
 
 
そして、その「撹乱項」は時間とともに広がっていくとのことでした。
 
 
 
 
その「撹乱項」の幅を狭めるのが、普及活動では中間評価や四半期評価、チーム会議などになるのでしょうか・・・。
 
 
 
 
「物事には、必ず思い通りにいかないことがあるのですよ・・・」
 
 
 
そして、三つの「ム」を教えていただきました。
 
 
「「無理」、「無駄」、「ムラ」。この三つの「ム」を少なくする計画が必要です・・・」
 
また、PPBS(Planning-Programming-Budgeting System)についても・・・。
 
 
 
 
その方は、経済として語られていますが、私はすぐに普及活動に置き換える悪い癖があるようです・・・。
 
 
 
いずれにしても、今、毎日奮闘している「普及活動計画」に通じるように思います。
 
普及計画は、自らが課題を設定し、解決の方向を示し、課題解決に取り組み、その成果を広く普及していく基になるものです。
 
そして、
①所内の共通の認識
②技術力、指導力の向上
③農業者や関係機関への提示
などといった効果もあげられています。
 
 
でも、今日、教わったことも重要な要素ですね。
 
 
忘れないように、思わずメモを取りました・・・。
 
3月13日

研修

 
財政が厳しくなるにつれ、いろいろなところの予算がカットされます。
先週、普及指導活動の大先輩のところで、いろいろな勉強をさせていただきました。
 
その一つが、研修のあり方です。
 
 
 
大先輩曰く。
「必要は発明の母だ。」
 
 
 
研修予算は削られないが、一律カットだと仕方ない部分もあります。
そういったときに、伸びた人がいたとのこと。
 
それは、OJT。
現場に課題があり、それを自らやらせて伸ばす。
そして、認める。
 
 
また、互いの技術をチェックする・・・。
 
 
そのことが大切なようです。
 
 
 
特に実証ほを持ち、農業者の前で自らが実証することが大切なようです。
自らが真剣に学ぶ場所・・・。
 
 
そして、必要なのは、その学ぶ仕組みを所内や先輩、専技がどうフォローできるか。
その仕組みをつくることが大切。
 
 
 
私は、大先輩のお話を聞くまでは、研修など削るものではないと思いこんでいました。
 
事実、それはそうかもしれませんが、大切なことは現場に研修を少しプラスする仕組みづくりが大切なようです。
 
 
 
「今の若い人は、潜在的な能力は高い。要はその機会に遭遇していないだけだ・・・」
 
 
まさに、大切な視点だと思いました。
 
 
 
 
3月9日

話題のバス会社

 
 
私の職場で、「市営バスに乗ると、市バスの運転手とそうでない運転手がわかる・・・」といった話が話題になっていました。
 
市バスのコスト削減の一貫として、一般企業からの運転手を一部採用されているそうです・・・。
 
 
一般企業から派遣されている運転手は、とても親切で運転も優しいとか・・・・。
 
 
 
先週、恩師の退官パーティーがあり、隣の県に行く都市間高速バスに乗りました。
 
座席はほぼ満席状態でした。
 
 
そんな中、1時間走行後にパーキングエリアで10分間休憩がありました。
 
10分の休憩が終わり、人員確認も終わって出発しようとするとき、ドライバーはマイクを持って前に立ち、
 
「後ろの方、温度はよろしいですか?前の方はどうですか?気分の悪い方はおられませんか?何かあれば遠慮なくお知らせください。」
 
 
そして、
 
「休憩時間にエンジン、オイル、その他車両を点検しましたが、異常はありませんでした。また、これからの道路も混雑がないようです・・・。ご安心ください。それでは出発させていただきます・・・。」
 
 
 
そのアナウンスに、乗客の方は何も言われませんでしたが、きっと心の中で、安心されたと思います。
 
 
堂々とした態度とアナウンスから、最も大切な「快適」、「安心」、そして「安全」を直接、プレゼントされたのです。
 
 
 
 
最近、「安心」、「安全」が叫ばれていますが、食べ物だけでなく、全てにおいて大切なことなのでしょうね・・・。
相手を主体に考えることは・・・。
 
 
 
このドライバーの態度から、職場で話題になっていたことを思い出しました。
 
そうです。
 
このドライバーの所属する会社が、職場で話題になっていたバス会社だったのです。
 
みんながプロとして自信を持たれて仕事をされている、このバス会社のバスに、また、乗りたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
3月4日

「指導」と「支援」

 
 
先日、普及学会で集落営農のステップアップにおける普及のスタンスについて話しました。
 
 
 
その発表後、支援協会の先生から貴重な資料を戴きました。
 
 
 
それは、先生が常に言われている「経営指導」について、先生自身がかつて書かれた文章の一こまでした。
 
 
「○○さんは、指導という言葉を使っていますが、農業経営者に対して経営について普及員やJAの営農指導員が指導できるというのは、私は思い違いではないかと思います
・・・・(中略)・・・・
技術については普及員やJAの営農指導員が指導できる事項と思いますが、経営については経営者自らの意思に基づいて行う事項であって、指導事項の対象でないと思います・・・
(中略)
・・・経営についての条件を整備することと、種種の情報を農業経営者に提供し、経営について経営者自身に考えていただく機会を作る必要があると思います・・・」
 
 
 
また、前日のシンポジウムでも、「指導」と「支援」についてが話題になりました。
 
 
 
特に、「マーケティングでは、プレゼンテーションや企画書のPRなど、まず、経験させることが大切です・・・」。
 
「最後の意思決定は、農業者が行われないと継続、持続できない・・・」。
 
 
これらは、とても印象的な言葉でした。
 
 
 
普及活動全体は「指導」であっても、普及方法は「支援」が大切だと感じました。
 
 
 
11月18日

見せること

収穫の秋になると、週末には収穫祭や農業祭といった農業を中心とした催しが開かれます。
 
私も先週は県域の農林漁業祭、今週は私の所属する試験研究センターの公開デーに参加しました。
 
 
普段は専門的な農業者の方を対象にすることが多い中で、一般の消費者の方々に直接接することのできる貴重な機会です。
 
そこで感じたこと・・・。
 
 
見せること。
 
やっていただくこと。
 
そして、聞くこと。
 
これが大切だと思いました。
 
 
 
農林漁業祭では、ポットにかんきつやブルーベリーを植え付ける実演をしました。
すると、多くの方々が集まられ、いろいろな質問をいただきます。
 
 
不思議なことに、質問の多くが並べているみかんのことや、ブルーベリーのことです。
また、意外なことに、「食べたモモの種を播いて大きくしているんだけど、どうすればいいの?」など、食べられたときに播き、大きくなってきた果樹の質問が多くきます。
 
 
まさに、農業者の方々を対象としているときにはあまり聞けない質問です。
 
 
 
今日は、黒大豆の冷凍枝豆を使った冷凍保管法やゆがき方をしました。
 
 
30分間の講座を8回・・・。
 
 
 
実際に目の前で、緑色のきれいな黒大豆の枝豆をゆがき、食べていただくことで、冷凍保管方法の実演会が毎回、定員以上になりました。
 
 
最後には、地元の市長さん自ら30分間の実演会に参加され、実演されるといったハプニングもありました・・・。
 
 
 
 
それぞれに共通することは、私達の講釈よりも実際に実物を見て、そして、やってみること、食すること・・・・そのことが大切なようです。
 
 
やって見せ、させてみて、誉めてやらねば人は動かない・・・とよく言われますが、まさにその大切さを感じました。
 
 
 
 
そして、最後にアンケートをいただくと、いろいろな声が聞こえてきました。
 
 
こういったコーナーでのふれあいってすごく大切ですね。
 
 
 
 
5月2日

ヤーキース・ドットソンの法則

これは、この3月に中央農業総合研究センターから発刊された本です(ダウンロードできます)。
 
 
集落営農の組織化に対する留意点と推進方策がいろいろな角度から分析され、すごくわかりやすく、興味深く読ませていただきました。
 
 
その中に、「ヤーキース・ドットソンの法則」が紹介されていました。
 
「ヤーキース・ドットソンの法則」とは、 一定のストレス(緊張感)があると人は、高い能力を発揮することが可能になるが、ストレスも過度にかかりすぎると、逆にパフォーマンスは低下し、「やる気」よりも「無力感」が増大するということのようです。
 
すなわち、危機意識は、農業者で共有できる共通の考え方をつくるきっかけになるものの、危機意識が慢性化すると諦めにつながる。
 
そのため、慢性化しないうちに、「組織ができると、こういったように地域が変わりますよ」といったような不安要素を取り除き、目標に向けて動き続ける継続的な活動を組み合わせることが重要といったことが書かれていました。
 
 
「集落営農は生きている」と言われた先生がおられましたが、改めて継続的な支援の大切さを学びました。
 
 
 
 
4月6日

わかりやすい研修会

今日、品目横断的経営安定対策の研修会が開かれました。
 
内容は、異動で新たなセクションに来られた関係機関の方々に対する研修会でした。
 
 
 
この研修会で感じたこと・・・。
 
 
すごく、わかりやすい研修会でした。
 
 
まず、最初に、基本認識の説明。
 
なぜ、品目横断的経営安定対策が必要なのか・・・。
対策の中身の説明ではなく、その背景をわかりやすく説明されました。
(引きつける)
 
次に、進めていくポイントを「関係機関の連携をみつにすること」と一言でまとめられました。
(結論。事業の内容よりも、連携の大切さをアピール。)
 
 
そして、黒板に話のキーワードを大きく書かれました。
 
 
担い手」、「ゲタ」、「ナラシ」、「WTO」、「米」
 
 
そして、事業内容をキーワードとあわせて説明されました。
 
 
研修会終了後、参加されていた知人に「どうでしたか?」と尋ねると、
「すごくよくわかりました・・・」と返事が返ってきました。
 
やはり、同じように感じていたのです。
 
 
 
 
なぜ、わかりやすいんだろう・・・。
 
 
 
ひとつは、事業の説明ではなく、「なぜか」という背景から入っていること。
 
もう一つは、話に流れがあること。
 
そして、薄い資料を中心に説明し、基本的な部分と参考資料を区分されていること。
 
 
さらには、事例やQアンドAといった身近でわかりやすい資料になっていること・・。
 
 
そして、内容をわかりやすく翻訳するような話し方・・・。
 
 
 
このOさんの説明の仕方は、この一年で大きく変わりました・・・。
 
誰かの影響を受けたのでしょうか?(笑)
 
 
 
そして、話を聞いていて、先輩が言われた言葉を思いだしました。
 
「普及員は、翻訳者や。農業者に対しても、関係機関に対しても・・・。」
 
 
どのようにわかりやすく伝えるか・・・。
 
今日は、そのことを学んだ気がします。
 
 
一番大切なことは、そういった視点を常に持つことかも知れません・・・。
 
 
 
 
 
 
4月4日

遠い人

定期的に届くメールがあります。
 
そのスパーンは長いですが・・・。
 
 
そのメールは、エチオピアから届きます。
 
今日、久しぶりに届いていました・・・。
 
 
 
 
それは、JICAから行かれ、農業者の支援をされているCさんからです。
 
 
 
その方のメールやニュースレターを読むとき、常にいろいろなことを考えさせられます。
 
 
 
例年だと、渇水で干ばつ被害が大きいのに、昨年のエチオピアは、大洪水・・・。
 
少しの日照りと大雨で、常に農作物が左右されるとか・・。
 
 
 
また、8月にいただいたときのニュースレターには、こんな記事が掲載されていました。
 
 
それは、麦の条播き技術を試験場で開発しても、地域で普及しない、その理由を調べた結果の報告でした。
 
「単純な展示ではなく、種子の品質、播種時期などが収量に及ぼす影響の調査や、技術の経済分析を農民とともに実施すること、試験を実施する農家にとどまらず周辺農家とも試験結果について話し合うなどの工夫も、技術開発や普及には必要だと思います。
 研究員とともにもう少し地域の現状を探り、最適な方法を検討してゆきたいと思います・・・・。」
 
 
現状把握の大切さ。
 
そして、地域の人とその結果について話し合うことの大切さが書かれていました・・・。
 
また、普及している地域には普及員の活動があると・・・。
 
 
 
いろいろな原因が地域にはあり、その一つ一つを地域に応じた方法で解決していくこと。
そのことが大切だと改めて感じました。
 
いつも、普及活動の原点を教えられるメールです・・・。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
3月5日

雨上がる

「雨上がる」
この映画は、黒沢明さんの遺稿をもとにした小泉堯史監督のデビュー作です。
 
私は、寺尾聡さんの映画が好きで、最近では「亡国のイージス」や「半落ち」、「阿弥陀堂だより」が記憶に新しいところです。
 
ところで、「雨上がる」は、心優しい武士(浪人)が士官できず、その夫を優しい妻が支える時代劇です。
 
長雨で、川止めにあい、一軒の旅籠(はたご)に多くの庶民が長い間足止めされます。
そして、限られた狭い空間の中で、それぞれの人達の人間関係がぎくしゃくしていきます。
 
そんなとき、なんとかみんなの心を慰めようと、これまで妻にかたく止められていた「賭試合」でお金を得て、みんなにそのお金で懇親の場を設けます。
 
みんなは、懇親の場で心から楽しみ、忘れかけていた人間としての生き方を再び知り、また、それぞれの場所へと旅立っていきます。
 
その後、変なきっかけで武士はこの藩の指南役に抜てきされようとします。
ところが、「賭試合」をしたことが藩にばれ、また士官の口がなくなります。
 
理由を説明に来た藩の家老が、「賭試合をするような者を指南役にはできない」と武士の前で言いきったとき、
それまで黙っていたその武士の妻は、
 
「何をしたかではなく、何のためにしたか。そのことが大切だと思います・・・。
私は、夫を見ていて、そう思いました・・・
 
と言いました・・・。
 
その後、家老からその言葉を聞いた殿様は、慌てて再び指南役に召し上げようとその武士を馬で必死に追いかけるところで映画は終わります。
 
これって、大切な部分だな・・・と思いました。
 
集落営農・・・。
何のためにしたか。
 
その部分を常におさえている組織は、強い組織ですね。
きっと、いろいろな施策をうまく、これからの取り組みに手段として活用できていくことでしょう。
 
その部分を気づかせることのできるセクションは・・・?
 
きっと、普及事業が担っている大切な部分だと思います。
 
「何をしたかではなく、何のためにしたか」
 
 
9月11日

海外普及員研修

今日、海外の普及企画管理者を対象とした研修の講義をしました。
今年になって、3度目です。
 
そのたびに感じることがあります・・・。
 
ひとつは、日本の普及事業は素晴らしい事です。
 
もうひとつは、日本の農業は厳しいですが、世界的に見ると恵まれているということです。
 
「いくら頑張っても、よくならない・・・」
そんな声が聞こえました。
 
農業の構造改革以前の問題でした。
 
 
 
今日は、技術の普及の実態をレクチャーしました。
 
もちろん、パワーポイントで現場の普及事業を紹介しながら、対話形式で進めました。
 
 
国が違うと、取り組み方は当然異なります。
 
そんな時、一方的な講義では研修員には役立ちません。
 
一番大切なことは、互いに話し合うことです。
 
 
そのことにより、本来の普及活動の基本が見えてきます。
 
普及活動の基本とは、
 
See、Plan、Do、Checkです。
 
いかに問題点を把握し、解決のためのビジョンを持ち、それを普及計画により解決していくか。
しして、その結果をとりまとめ、次へ波及させていくか・・・です。
 
最後は、この部分で理解が深まります。
 
 
普及活動は、技術指導・・・・ととらえがちですが、本当はそうではなく、もっと大きな取り組みが隠れています・・・・。
 
 
 
「普及は教育」
 
 
今日、講義終了後にエチオピアの研修員がお土産を持ってこられました。
 
私のことを知っておられる方からのコーヒーのお土産でした・・・・。
 
本当にありがたいことだと思いました。
 
 
今、厳しい農業に取り組んでいるのは日本だけではないのです。
 
世界各地で、農業の問題に取り組まれています・・・・。
その中で、地域の農業問題に正面から取り組んでいる普及活動では、
日本は先進国です。
 
今回も、無理しながら来て良かったと思いました。
 
明日は、地域指導についてレクチャーしたいと思います。
 
 
7月22日

普及とコーディネート

今日、田んぼの草を刈りながら、昨日の学会で会場から最後に出された意見が気になっていました。
 
 
「今回のテーマは、『コーディネート機能発揮による普及活動の高度化』ですが、今日の発表のどこが高度化なのですか?」
 
その質問に、座長は
 
「今日は研究発表であり、そのテーマは昨日のシンポジウムのテーマです」
 
で終わってしまいました。
 
 
その時、私は感じていることがありました。
 
でも、言えませんでした・・・。
 
感じていたこととは・・・
 
 
 
日頃行っている普及活動の中に多くのコーディネート機能が隠れています。
まず、そのことに気が付き、自分の活動をふり返るなかで、コーディネート機能を知ること。
 
 
 
コーディネートとは、関係機関と会議をすることでも、単に連携をとることでもない。
 
常に、現場の課題を知り、解決のための目標を持ち、その解決策として、計画的に活動を展開していく。
その活動の中の一つとしてコーディネートがある。
 
 
そして、その活動をまとめ、関係した人々と成果を分かち合い、地域に普及していくことが大切。
 
 
 
 
普及活動は、農業者に気づかせ、農業者の自主性をはぐくみ、農業者自らの動きを支援するといった教育的な手法で行われます。
 
コーディネート活動は見えにくいため、評価も低い場合が多くあります。
 
「普及活動は、黒子」と言われ、これまでは見えなくてもいい部分が多くありました。
 
しかし、これからは「活動手法は黒子でも活動は見えるようにしていく」、そのことが普及の高度化では・・・・・
 
 
 
話は変わりますが、
 
栃木県は全国一のイチゴの産地です。
 
代表品種「とちおとめ」は、品種登録後、5年間で県下の80%を占めています。
 
その裏には、育種の段階から、農業試験場と現地試験を繰り返してこられたと思います。
 
また、品種登録後は、生産者への技術指導。
 
JAや販売業者、関係機関との連携により全国一にされてきたと思います。
 
 
本当に、素晴らしいコーディネート機能です。
 
 
 
「コーディネート機能の高度化とは、活動が見えること」
 
 
 
見えるためには、まとめられないと。
 
 
 
 
7月14日

ぶどう塾

今日は、M市で普及センターが中心となり取り組んでいるぶどう塾へ行きました。
 
今日は、最後の仕事として、袋かけでした。
 
 
N普及員が約30名の塾生に袋のかけ方を説明していました。
 
ぶどう塾は、今から4年前に発足しました。
 
いまでは、2カ所で開講し、毎年、非農家の方が20~30名の方が受講されています。
 
そして、管理できない園を引き受けたり、パートとして働いたり、毎年塾生でいたり、いろいろな人が生まれています。
 
 
 
このぶどう塾の発案に少し、関わりました・・・。
 
 
S市で取り組んでいた、「黒豆の学校」が手本になっています。
 
こういった形の学校が今では、「山田錦の学校」といった形でも作られています・・・。
 
 
 
ただ、どこかが「黒豆の学校」と違います。
 
 
そう、両方とも行政が主体で、すべて行政がこなされています・・・・。
 
地域の主体性や地域からの盛り上がりが弱いように思います。
 
 
 
今日、N普及員にあえて意地悪な質問をしました。
 
 
「すごい取り組みで、成果も着々と出ているね。でも、Nさんが転勤になったらまだ、続くの?」と・・・。
 
 
すると、少し考えて・・・
 
 
「難しいかも知れませんね」との返事・・・。
 
 
 
黒豆の学校は、今年、7年目です。
もちろん、事務局は農協と市。
 
実施主体と講師は、S営農組合です。
 
自分達で、HPも立ち上げています・・・・。http://www.donbyakusho.com/kuromamegakko/index.html
 
 
今年も、多くの方が参加されているようです・・・。
 
 
継続性と地域への普及性が大切ですね。
 
 
「イベントにはない、何かがないと続かない」
 
 
何かとは、何だろう・・・。
 
 
 
 
 
今日は、久しぶりに午前様でした・・・。
 
最近、いろいろと多忙です・・・・。
 
学会のプレゼン資料・・・・まだ手がついていません・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
7月8日

自主的な普及活動研究会

今日は、私達の自主的研究会の研修会がありました。
 
平成9年に発足し、現在、会員は26名(大学関係等を入れると36名)です。
 
最近は、退職者がやめていかれるので、減少傾向です。
 
 
でも、自分達でお金を出し合い、ワークショップの講師を招いたり、自分達で視察研修を行ったり・・・。
 
 
もちろん、平日では休みをとって開きます。
 
 会員は、普及員から行政の方、大学の教授(農学部、発達科学部)など、幅広いです・・・。
 
 
 
 
いろいろな普及活動を材題に取り上げ、みんなで検討します。
 
 
 
 
 
今回は、昨年3月まで町の産業課長をされていた方が始められた農家レストラン
「夢季庵」
 
と、47haの農地で農業を経営されている
K農業経営士
 
 
 
を訪れました。
 
 
「夢季庵」の木戸さんは、農家レストランを出すにあたって注意した点は、
 
1 場所・・・かじかが鳴き、水がきれいな場所
 
2 料理の素材・・・新鮮でおいしい
 
3 器(うつわ)・・・備前焼
 
すべて手料理で、食事の時間が1時間30分。
 
 
本当に・・・おいしかった・・・。
 
 
みんなで、一緒にいろいろな話をしながら食べると、おいしいです・・・。
 
 
 
K農業士の内容は、明日です・・・。
 
「何でも話せて学べる自主研究」
 
 
草がよく伸びて・・・・。
昨日から、朝、田んぼの草刈り、始めました・・・。
 
いつになれば、ゆっくりできるのだろう・・・
いつまでたっても、貧乏性は、変わらない・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
7月7日

地域課会議

今日、ある普及センターの地域課会議に出ました。
 
感じたことは・・・・・。
 
すばらしい会議でした。
 
 
ポイントは、3つ。
 
限られた2時間の会議の中で、
 
① 経営所得安定対策の取り組み
管内86営農組合を発展ステップごとにわけ、それぞれの中で「品目横断」にすでに取り組めるところ、もう少しで取り組めそうなところ、支援が必要なところの明確化。
集落別一覧表による要件のチェック・・・・。
 
②普及活動計画の中間評価
普及計画の年度計画をもとに、進捗状況を項目別の一覧表でチェック。
 
③技術指導内容の打ち合わせ
水稲、大豆、集落営農簿記などの技術的な部分の現在の状況や課題と今後の対応策・・・
 
 
 
特に参考になったのは、営農組合設立前の集落と既存の営農組合を一覧表にされていることです。
 
そして、その一覧表をもとに、項目を設け、チェックしている点です。
 
 
 
そのチェックポイントに、品目横断の5項目のポイントや、他の営農組合との連携なども追加されていました・・・。
 
 
 そして、農業者や営農組織に対する活動、関係機関に対する活動、県内部での活動などを整理されている点でした。
 
 
 
今、集落営農を推進するための、いろいろなツールを探しているのですが、他でも活用できる素晴らしいものがたくさんありました。
 
 
 
 
地域課会議といいながら、内容はまさに、自分達の活動をより効率的に、そして、見えるようにしながら、互いの活動の評価と調整をされていました。
 
 
まさに、戦略会議でした
 
 
みんなが、自分の仕事に自信と誇りを持たれていました。
 
 
 
 
「地域課会議は戦略会議」
 
 
あー寝てしまってました。
 
今から、朝まで資料作成です・・・。
 
最近、夜が遅いので、朝の草刈りが出来ません・・・・。
 
 
7月4日

集落営農塾

今日、ある普及センターのIさんからメールをいただきました。
 
メールをあけてびっくり!
 
県北地方の4普及センターの「集落営農塾」の募集パンフレットでした。
 
 
4普及センターでは、取り組み方は違いますが、それぞれ地域に応じた「集落営農塾」を今年度、立ち上げられています。
 
主には、集落営農入門編です。
 
 
なんでも、参加者が最初の予想より多くなってしまった・・・といった嬉しい声も聞かれます。
 
 
 
平日に4~5回の講座は、出席も大変だろうと思いますが、それ以上に地域を思う気持ちが強いのでしょう・・・・。
 
 
 
また、県南地方では、同じ講座でも、集落営農簿記講座です。
 
県南地方では、早くから転作対応の営農組合が生まれていました。
 
そのため、入門ではなく、ステップアップが中心です。
 
 
 
県下22普及センターそれぞれが、動き始めています・・・。
 
品目横断的対策に対応しつつ、その一方で集落リーダー育成や集落営農組織のステップアップを図っています。
 
 
関係機関と一体となり、地域に応じた素晴らしい活動が始まっています・・・。
 
 
「計画的なリーダー育成」
 
 
 
交付金や補助金は、すぐに効果が見えます。
 
しかし、なくなると消えてしまうことが多くあります。
 
 
 
一方、こういった「ひと」を対象とするこのような活動は、すぐには成果が見えません。
 
しかし、数年後にはきっと大きな実を結ぶことでしょう。
 
 
「ひと」を育てることが、最も重要です。
 
 
 
 
 
6月27日

ファシリテーター

ファシリテーター・・・・最初にこの言葉を聞いたときは、何のことかわかりませんでした。
 
でも、今、この活動が大切なんですね。
 
「外からの圧力では、人は本当には変わらない」と言われます。
 
 
人の行動が変わるための力は、外にあるのではなく、その人の内にあるといえます。
 
 
 
農業者の主体性を引き出し、これまでの経験や体験を大きな気づきへと導くことにより、農業者自らが主体的に考え、多くの困難を克服していくことの出来る地域農業が生まれてきます。
 
 
こういった、人を内側から変える促進者です・・・。
 
いわば、気づかせる人ともいうのでしょうか・・・。
 
 
 
 
どうすれば、気づきが起こるのでしょうか?
 
 
 
それは、常に農業者と同じ目線で物事が見られることが必要だと思います。
 
 
マクロな視点をもちながら、ミクロな視点と感情を持つ・・・。
 
「涙を流しながらパンを食べたことのないものは、人生の味はわからない・・・」 
 
 といったことを聞きますが、一緒に苦労することが必要なんでしょうね・・・。
 
 
やはり、人を動かすポイントは「人」かもしれません。
 
 
介入とは、困ったときに、少しのヒントを与える動作。
 
操作とは、物事を自分が考える方に導こうとする動作。
 
 
人に、これからの農業のあり方を「気づかせ」、結論が出ないときに「操作」ではなく「介入」する。
 
 
簡単なようで、難しいですね。
 
人を指導する前に、まず、自分が人のことを聞き、理解できる「正しい姿勢」を持てないといけません。
 
 
「正しい姿勢」
 
 
やっと、もう一つの原稿も完成・・・。
苦労しましたが、おかげさまで、さらに深くなりました。
「感謝」
 
 
今日、ある新聞の農業書月刊ベストセラーランキングの2位に入っていました・・・。
20数ヶ月ランクインするなんて、夢のようです・・・。
「感謝」
 
 
 
 
 
6月23日

基調報告

7月に行われるある学会の基調報告を依頼されました。
 
最初は、こころよく引き受けたものの、原稿がなかなか進まず・・・というか、何度も書き直しています。
 
最終リミットが明日だというのに、困ったことです・・・。
 
 
タイトルは、「コーディネート機能を活かした集落営農の育成」です。
 
 
 
何度も、今回の目的を読み、また、与えられた内容を読みながら書きますが、途中で止まります。
 
 
 
実は、これまで、「コーディネート機能のあり方」と、「集落営農育成」の両方について、発表したことがあります。
だから、両方を書こうとして、自分の中に「欲く」が出ているのでしょう。
 
昨日は、、「集落営農育成」が中心で、今日は、「コーディネート機能のあり方」が中心になってしまいます。
 
 
いろいろ悩みましたが、基本は、「農業者の目標」です。
 
そのことの軸がぶれるといけません。
 
その目標を達成するために、何をどうしていくのか・・・・。
 
 
 
その大きな目標を示すのが、基本計画。
 
 
基本計画にそって、毎年の活動目標を示すのが、年度計画。
 
 
この年度計画がしっかりすると、関係機関との連携がうまくいくのですね。
 
 
そして、評価もしっかりとできて、成果をみんなで分かち合えるのです。
 
 
今回の課題を与えられ、すごく悩みながら、少しは整理出来てきたように思います。
 
でも、まだまだです。
 
「普及員の目標と農業者の目標」
 
最近、異なった主旨の原稿依頼が多くなり、頭の切り替えに時間がかかります・・・。